2012年12月19日水曜日

薬剤師が将来食いっぱぐれる理由

10年後に食える仕事、食えない仕事
渡邉 正裕
東洋経済新報社
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上記の書籍を以前読みました。

私は定年まで今の仕事(薬剤師)を続けることができるとは全く思っていません。理由は機械に取って代わられるから。具体的にどう取って代わられるのかというと、クラウド医療システムと調剤ロボットです。


【クラウド医療システム】

何と呼べばいいのかわからないので、ひとまずクラウド医療システムと書きました。すべての医療機関はインターネットを通してこのシステムにアクセスして業務を行います。

病院ではカルテはもちろん、血圧測定や血液検査の結果、MRIの画像データまでありとあらゆるデータを格納していきます。端末を問わずいつでもどこでも情報にアクセスできるので、転院した先の病院でも問題なく見れます。

院外処方箋を発行するのであれば、その処方データもクラウドシステムを通します。紙の処方箋を渡す必要もなければ薬局にFAXする必要もありません。紛失や汚損、偽造、改竄も不可能になります。

もちろん患者固有のアレルギー歴や現在の併用薬、飲み合わせチェックなどもシステムが自動で行い、問題があれば処方入力時点でエラーが出るので安全。

薬局はシステムに患者IDを入力すれば、何が処方されているかがわかるという流れです。処方箋入力業務も不要。レセプト請求業務すら不要になり、返戻がなくなります。病名や検査値などの情報もシステムから得られるので、患者に不要な質問をする必要もなくなります。


【調剤ロボット】

あとは処方箋通りに薬を持って来るわけですが、ここで薬剤師の出番かと思いきや、必要ありません。取ってくるだけならロボットの方が正確だからです。

米国では薬剤師ではなく調剤士という職業があるのは有名ですし、日本でも田舎の方に行くと事務員が調剤していることは珍しくないそうです。法的には認められていませんが。

さらにピッキングの際、バーコードをスキャンして間違いがないかチェックさせている会社もあるようですが、あれこそ機械の方が優れていると言っているようなものです。



薬局薬剤師の仕事は大きく分けて3つ。

処方内容に(いろんな意味で)問題がないかチェックし
薬を間違いなく取ってきて
服用法を説明する

1つ目と2つ目は上記の通り機械に軍配が上がり、人間ができることは結局3つ目のみ。右脳的能力はまだまだ人間が上ですが、左脳的能力は機械の方が正確で素早く、自動化、反復作業がローコストで行えるので、無駄に高給な人間には勝ち目はありません。


結果、残る3つ目の仕事は絶対量が少なく、必要な右脳的能力が高い薬剤師が活躍し、私のような左脳的薬剤師は淘汰される時代が間違いなくきます。それがいつかはわかりませんが。

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ただ、これは薬剤師に限りません。おそらく今ある仕事の8割は無駄なことをやっていて、本気で機械化情報化を徹底すればほとんどの人が失業するでしょう。それがいいことなのか悪いことなのかは別の話。
また改めて書きます。

右脳的能力と左脳的能力の話は以下の書籍参照。

ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代
ダニエル・ピンク
三笠書房
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