2013年8月2日金曜日

日本版ISA(NISA)は得られる非課税枠より奪われる非課税枠の方が大きくなる可能性もある



テレビCMでも見かけるようになった日本版ISA(以下、NISAと記載)。NISAとは少額投資非課税制度のことで、一人年間100万円の投資から得られる利益を非課税にしますよ、という制度。

日本版ISAについて思うことでも書きましたが、いまひとつ乗り気ではない私。インデックスファンドの積立を非課税でやるなら401kの方がシンプルでいいし、トレーディングにはそもそも向かない制度。やはり個別銘柄or指数連動ETFのバイ&ホールドが最適解になりそうです。

しかし問題はタイトルにある通り、「非課税枠を得ることもあるが奪われることもある」という点。

なぜそんなことが起こるのかというと、”損益通算不可”と”出口での値洗い”によるものですが、順を追ってメリットとデメリットに分解して解説します。


メリットその1:配当非課税


投資資金100万円に対して、利回りごとの非課税メリットは以下の通り。

投資資金1,000,0001,000,0001,000,0001,000,0001,000,0001,000,0001,000,000
利回り2.00%2.50%3.00%3.50%4.00%4.50%5.00%
配当金20,00025,00030,00035,00040,00045,00050,000
本来支払う税金4,0005,0006,0007,0008,0009,00010,000

だいたい5千円ちょっと?1万円もいかないという感じでしょうか。
ただしこれは1年のみの計算なので、×5年で約3万円前後?

これは配当がある限り、ほぼ確実に得られるメリットです。
問題は次。


メリットその2:値上がり益非課税
デメリット:値下がり損失消滅(損益通算不可)


この二つは表裏一体。
以下表の右にふれればメリット、左にふれればデメリットになります。

損益率-15%-10%-5%0.00%5%10%15%
評価額850,000900,000950,0001,000,0001,050,0001,100,0001,150,000
損益額-150,000-100,000-50,000050,000100,000150,000
本来支払う税金-30,000-20,000-10,000010,00020,00030,000

NISAは出口が5年後と決まっていて、取得価は出口時点の時価に書き替えられる(値洗い)みたいです。

つまり、出口時点で含み益があれば(利益額×0.2)円の非課税枠を得ることになりますし、運悪く含み損があれば(損失額×0.2)円の非課税枠を奪われることになります。

これはそのとき売却をするしないに関わらず、値洗いによって確定。繰越再投資によってこの出口が先延ばしにできるようですが、同じことです。

国税庁 No.1474 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除




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