2014年3月11日火曜日

独身者や子なし夫婦に保険は不要


たまにはFPらしく保険のことを。あえて極端なタイトルにしています。

独身者や子なし夫婦がやたら保険(主に医療保険や共済)に加入しているのを見かけることがありますが、そのほとんどが不要なものです。

家計に余裕がないにも関わらず万単位の保険に加入している子あり夫婦も、是非参考にしてください。


1.そもそも保険はなぜ必要かを考える


保険は「起こる確率は低いが、損害が大きいものに対する対抗手段」です。
最もわかりやすいのは生命保険ですね。通常、30〜40代の男性の死亡率は低いですが、もし死亡すると遺族の生活は崩壊します。

生涯通した収入と支出がこのようにバランスしているとすると

夫の死亡でこのようになるので

生命保険で差額を埋めるわけですね。

ゆえに生命保険が必要かどうかは子どもの有無にかかっています。独身者はもちろん不要ですし、夫婦の場合でも女一人食べていくくらいはできます。

以降、子がいる夫婦の話として進めます。


2.必要な額にあたりをつける


では、その差額は?
収入:遺族年金、妻の収入、貯蓄
支出:家賃、生活費、学費
妻の収入(どの程度稼げるか?どの程度働けるか?働けない期間はどれくらいか?)、家賃と生活費(今までを維持するのか?減らすのか?)、学費(公立か私立か?大学まで行くか?)を、それぞれどの程度にするかによって額は変わります。

もちろん多ければ多いに越した事はありませんが、上げ過ぎると保険料に跳ね返ってきて家計を圧迫するだけなので、やはり適正水準がいいでしょう。

正確な額の算出は是非専門家に相談してほしいところですが、賃貸住宅に住み(稼げない)専業主婦と子どもが一人いる場合で、だいたい3000万円ほど必要です。子どもが増えると増額、妻が稼げる人なら減額です。(また、子どもの成長に従って必要額は徐々に減ります。)


3.さて、他に必要な保険は?


さて、冒頭の医療保険。もちろん内容にもよりますが多くは”入院保険”で、「起こる確率は低く、損害も小さい」ので”貯蓄”で十分対応可能です。

「そんなこと言ってもし入院したらどうするんだ!」と思った人、支払った保険料の元を取るために必要な入院日数と頻度を計算してみてください。私が見た例では年に2回、半月ほどの入院が必要でした。しかも、加入し続ける限り毎年です。今までの人生でそんなに入院したことあります?

さらに学資保険。「子供の将来の進学のため」というほぼ確実に起こる事象に備えるわけですから、これは”貯蓄”あるいは”投資”です。”保険”部分との抱き合わせ商品ではありますが。

私が定期積立購入している投資信託でも書きましたが、素人が運用してもプロが運用してもたいてい平均に負けます。「保険会社に預けたら自分より殖やしてくれるはずだ」は大間違いで、実際には「手数料分負ける」です。(むしろ学資保険の元本割れが一時期話題になってましたね。)


保険会社が利益を出して営業できている時点で、加入者が勝てるはずのないギャンブルだと理解し、それでも必要な保険のみ加入するのが賢い選択です。

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例えば、自家用車を所有している人には自動車保険が必要ですし、持ち家を所有している人には団信や火災保険(賃貸住宅の場合は家財保険)が必要です。なぜなら「起こる確率は低いが、損害が大きい」からです。

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なお、健康保険や年金など公的保険への加入は大前提とします。制度設計が時代に合わなくなってきているのは事実ですが、これなくしてライフプランは成り立ちません。

医療保険が不要なのは健康保険のおかげですし、生命保険の保険金額が数千万円で済むのも遺族年金があるおかげです。サラリーマンである以上どうせ脱退できませんし、フル活用していきましょう。


子どもが生まれると同時に、必要な額の保険金がおりる掛け捨て型の生命保険に10年定期で加入し、10年後に必要額を見直して再び10年定期で加入し直し、子どもの自立と共に生命保険が不要になる、という流れですね。浮いた保険料分ちゃんと貯蓄しておくのを忘れずに。

保険会社は個人的にライフネット生命がオススメです。

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