2015年1月19日月曜日

株式投資で利益確定はした方がいいのか?


「株上がってるのに売らないんですか?」
先日そんなことを聞かれました。

もちろん「売らないよ」と回答しましたが、その反面2014年の資産運用報告と反省点ではインデックス運用(のはずの方)にて「利益確定」がパフォーマンスを落とす一因になってしまったことを書きました。利益確定それ自体はリターンに対してプラスに働くことはなく、むしろマイナスに働きます。

「利益確定がマイナスになる理由は?」「どういう場合ならOK?」について自分の考えを整理するべく、まとめてみました。


利益確定がリターンに及ぼすマイナス要素を挙げると

1.再購入までのロス
2.税金
3.手数料

の3つですね。

1.再購入までのロス


「株上がったのに売らないの?」と言う人はたいてい「安くなったらまた買えばいい」と思っている人です。ただ、次に安くなるのがいつかわかりません。一年後かもしれませんし、十年後かもしれません。

それまでの配当金をすべてもらい損ねることになりますし、安くなるまで待てずに売値より高い価格で買い戻すことになれば値上がり益も逃すことに。

売ってすぐに買い戻せばこの問題はなくなりますが、次の2つがあります。


2.税金


年初にて1,000円の株を400株購入
Aさん:現金0円、株式400,000円
Bさん:現金0円、株式400,000円
株が1,200円に値上がり
Aさん:現金0円、株式480,000円(うち含み益80,000円)
Bさん:現金0円、株式480,000円(うち含み益80,000円)
年末にてBさんのみ売却
Aさん:現金0円、株式480,000円(うち含み益80,000円)
Bさん:現金464,000円、株式0円(実現益80,000円)
(注:話を簡単にするため税率は20%とし、配当手数料は無視)

Bさんは「今年は株を売って8万円儲かった」と自慢するのでBさんの方が勝っているように思われがちですが、売却した結果税金を取られているので、実際には資産評価額が多いのはAさんの方です。


3.手数料


株式を売却するには手数料がかかりますし、投資信託を売却するにも手数料(信託財産留保額)がかかります。この分だけさらにBさんのパフォーマンスは押し下げされます。



これらの問題がない場合のみ、利益確定が正当化されます。つまり

長期保有目的の株式ではない
高すぎる株価
過去の損失との損益通算

の3つです。


【長期保有目的の株式ではない】


再購入しないのであれば1の問題はありませんし、2も3もどの道避けられないことなので問題ではありません。

株式を長期保有する人自体少ないので多くの人がここに属していて、「株上がったのに売らないの?」と言うのは仕方ないのかもしれません。


【高すぎる株価】


例えばPER(株価収益率)が10倍のときに購入した株式が、人気を博して50倍まで急上昇したとき。その会社のあげる利益が急上昇する何かがない限りにおいて、株価は「高すぎる」と言えます。数字で言うと50年先まで先取りした株価がついているので、売ってもいいかもしれません。


【過去の損失との損益通算】


確定申告すれば株式の譲渡損は3年まで繰り越せます。つまり、利益をあげても過去の損失と相殺して税金を払わずに済むので、手数料の問題に目を瞑ればアリですね。

たとえ長期保有目的の株式でも売り買い同時注文で利益確定し、無税で取得価を引き上げることができ、将来払うべき税金を少なくすることができます。




以上です。


個別株に限らず、インデックス投資の投資信託でも同様です。

ただ、インデックス投資においては「長期保有目的ではない」はあり得ませんし、「高すぎる」状態になるほど指数が上がるとも考えにくいので、「過去の損失との損益通算」のみアリではないかと思います。

もちろん、大暴落のタイミングを見通すことができる水晶球を持っているなら別ですが。


関連記事:2014年の資産運用報告と反省点

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