2010年5月25日火曜日

京都の某刑務所、もとい薬局

サイドブレーキを下ろしたまま車を走らせる妻をもつみやびです、こんばんは。

今日は京都の某薬局を少し紹介してみます。
特定できるとまずいかもしれないので、名前は伏せます^^;



その薬局は、とある総合病院のすぐ横に立地。
他にめぼしいライバル店もなく、ほぼ独占状態。
近くの土地が空いても、なぜか薬局はできない不思議。

患者数は大病院だけあって、かなり多い。
薬局に持ち込まれる処方箋枚数は、1日500~800枚。
対して、薬局に勤務している社員薬剤師は約10名。(深夜バイト除く)

調剤する人、監査する人、投薬する人と時間割で分業してフル回転。
それでも電光掲示板には「100人待ち 150分待ち」と表示。
当然、患者は「遅い」と怒るし、調剤室に怒鳴り込んでくる人もいる。

中には賢い人もいて、処方箋を預けて外に出てる人もいる。
その人の分の薬は袋に入れて、オリコンに入れておきます。
ただ、オリコンは1日で4個使う。
毎日100人近くの残置が発生するから。

通常業務の流れに入ることを、「ラインに入る」と言う。
工場ではなく、薬局のはずなんですが(笑)

投薬後に薬歴を書く暇などないので、一日の最後にまとめて書く。
だいたい21〜22時を過ぎてから休憩室に引き上げて書き始めます。

薬歴を入れているトレイがどれだけ山盛りかが本日の戦績。
ただし夜診が混んでくると薬歴書きを中断してラインに戻る。

当然1日8時間労働などではなく、残業前提のシフトが組まれている。
給料が出るのが救いですが、基本給より残業手当の方が多い。

残業が月に100時間を超えてからが一人前、と上司に言われる。
冗談なのか本気なのか不明。

薬を大量に出すので、医薬品の発注金額は1億円を超える。
年間1億ではなく、月間1億。
月初には1000錠入りひと箱が10個入っているダンボールが2~3箱。

病院が24時間営業なので、薬局も24時間
入口には一応シャッターがあるけど、降りているのを見たことがない。

土地柄のせいか、柄が悪く、品のない患者が大半。
生活保護受給者も多く、生保専用の薬歴棚がある。

大量に支払猶予が溜まっている患者もちらほら。
「今日は何回分払ってくれるんですか?」と詰め寄り、
たくさん回収できたらドヤ顔で投薬口から帰ってくる。

ヤクザも混じっていて、たまにいちゃもんからトラブルに発生する。
薬局長が夜中に呼び出され、明朝まだ帰っていないこともあった。

などなど




実は以前私が勤務していた薬局です。新卒で配属されたので、これが当たり前かと思っていましたが、どうやら珍しい部類のようですね。

今ではあの頃も楽しかったと思えるけど、当時は刑務所に入っているつもりで頑張っていました^^;

また戻りたいとは思いませんが、当時の先輩、同僚、部下達には感謝しています。あの店にいたおかげで鍛えられたし、今の自分がある。

とはいえまだまだな私ですが、これからも頑張っていきます。


関連記事:薬局薬剤師に給与格差ができる理由とそれを利用した昇給方法