2015年9月7日月曜日

2014年度医療費の内訳から透かし見る医療業界の真の姿


先日の以下ツイート。


総額40兆円のうち、病院29.8兆円、薬局7.2兆円、歯科2.8兆円とのことで、これをグラフにしたものが↑になります。

これでも正解なんですが、事実が正しく見えてこないのでもう一歩踏み込んでみましょうか。



薬局の利益構造で書いた通り、薬局の売上は大きく2つに分かれます。ひとつは薬剤料、もうひとつは技術料。前者がいわゆる薬代で、後者がいわば手数料です。

関連記事:「こんなの原価○円だよ?」の無意味さと、調剤技術料の必要性


薬局の粗利益となるのは技術料であり、薬剤料は(卸経由で)メーカーから仕入れているためその支払いに消えます。薬価差益でボロ儲けなんて太古の昔の話。

この事実を踏まえ、新しく作ったグラフがこちら。



おっと、あまりにも少ないため薬局の%表記が消えてしまいましたが、額にして1.44兆円、率にして3.62%です。医療業界の中の人たちの体感とも一致しているシェア内訳ではないでしょうか。

さらに言えば、医薬品の不良在庫や期限切れ廃棄などは請求されないため表には反映されず。この分は製薬会社にはプラスに、薬局にはマイナスになります。


「コンビニより多い」と揶揄されることもある薬局ですが、逆にこの内訳でよくその数を維持できていますよね…どんだけ小粒やねん。

日経の記事の文末ではなぜか「大病院の前に並ぶ「門前薬局」の報酬をどこまで削れるかなどが焦点になりそうだ。」で締めくくっていますが、どう考えても効果があるとは思えません。


とはいえ、本当に効果のある診療報酬削減や薬価下げなどは難しいでしょう。医療費シェアの差は政治力の差でもあります。年金問題に大鉈どころかメスすら入れられず、消費税を騙し騙し上げてお茶を濁すのと同じ構図で問題が先送りされるだけです。


誰も書かなかった日本医師会
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関連記事:薬価差益が消費税増税で逆ざやになる犯人は卸(と製薬会社?)

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