2012年7月13日金曜日

医師と製薬会社の新たな癒着

先日、知人の薬剤師から興味深い話を聞いたのでご紹介。
某病院と、その門前の薬局での話。


以前からその病院の医師はN社(ジェネリック製薬会社)と懇意にしていたようで、N社の商品を多数採用。門前の薬局では普通に医師の品目指定通り調剤していました。

あるときからメーカーを変更して調剤することが多くなってきました。処方箋には変更不可と記載していないので、患者と相談した上で他の後発品に変更することは可能です。

しかし医師はそれが気に入らなかったようで、すべての品目に変更不可と記載した処方箋を出すようになった、とのこと。



薬局では「癒着だ」と騒然となったようですが、残念ながらこれは違法でもなんでもありませんし、N社は後発品メーカーですので国策に反するとも言えません。
もちろん、N社はその医師に対しかなりの利益供与を行っているようです。内容については伏せます。ドン引きですよ。


手段の善し悪しはさておき、後発品メーカーとして自社のシェアを最大化する作戦としては、現状これが最強だと思います。今まで先発品メーカーがやってきたことですし、品目指定の変更不可とすれば薬局は手出しできない。


薬剤師として残念なのは、後発品普及を目的とするなら薬局が頑張るよりこちらの方がよほど効果的であること。生活保護受給者ですら強制的に後発品へ。



薬局だと「相談」

医師だと「指示」



やっぱり医師は強い。

うーん。



参考記事:
後発医薬品普及はこれからも薬局主導で
ジェネリック医薬品が普及しない理由
生活保護受給者には先発医薬品を使え