2014年4月10日木曜日

薬剤師国保とは?

薬剤師健康保険組合、通称薬剤師国保。いわゆる組合国保で、医師や美容師、税理士などにも同様の制度があります。保険証の記号欄に”医”とか”税”とか入っているのを見たことがありますよね、アレの薬剤師バージョンです。

んでそれって何なの?普通の国保と比べてどう違うの?どっちが得なの?社保と比べてどうなの?薬剤師じゃないと入れないの?今加入してる社保を脱退して移れるの?

などなど、いろいろ疑問が出ますよね。

私もよく知らなかったので調べたんですが、いまひとつビシッと解説してくれているサイトが見つからず。私なりにまとめたので参考にしてください。


薬剤師国保とは何か?


ひとことで言うと、従業員5名以下の個人事業主による薬局に勤務する従業員(職種問わず)が加入する健康保険です。

つまり従業員が5人以上だったり、個人事業主ではなく法人だったりすると、薬剤師国保への加入はできません。今まで薬剤師国保に加入していた事業所が法人成りする場合も、脱退させられるようです。

なお、地域薬剤師会への加入が必要だったりするみたいです。



普通の国保と比べてどう違うの?


普通の国保とはつまり市町村国保のことですね。

Wikipedia 市町村国保と組合国保

違いを簡単にまとめると
1.家族割引がある
2.保険料は定額
3.職種がバレる
まず1、市町村国保に比べると扶養家族の保険加入がずいぶん安くなります。というのも、市町村国保は各々が被保険者である(扶養という概念がない)のに対し、薬剤師国保なら被保険者を筆頭に家族は被扶養者として加入できるからです。要するに「家族割引がある」とでも言いましょうか。

次に2、収入に比例して保険料が上がっていく(収入×○%)市町村国保に対して、薬剤師国保は収入にかかわらず定額の保険料。これは高収入薬剤師にとってかなりのメリット。

兵庫県薬剤師国民健康保険組合 医療保険分の保険料
大阪市 大阪市の国民健康保険料について

そして3、冒頭に書いた通り組合国保は保険証の記号欄に”薬”とか書かれてしまうので、薬剤師かどうかはさておき薬局に勤めている人だとバレます。



社保と比べてどうなの?


社保より薬剤師国保の方が勝っている点は、市町村国保と同じく保険料が定額である点でしょう。

対して、所帯持ちには社保の方が有利である可能性が高いです。社保は家族割引どころか、扶養家族が何人いても保険料は変わらないからです。家族割引どころじゃありません、家族無料です。



薬剤師じゃないと入れないの?


前述したように職種は問いません。個人事業による薬局にお勤めの5人以下の従業員なら薬剤師でも事務でも掃除のおばちゃんでも加入できます。



今加入している社保を脱退して移れるの?


これは不可能です。というのも、個人で選択して加入するものではなく、勤務している事業所が薬剤師国保なのか社保なのかに依るからです。




以上、まとめます。


従業員から見た薬剤師国保


独身なら薬剤師国保の方がいいかも。
扶養家族がいるなら社保の方が有利。
ただし前述したように選択はできません。勤務先の選択の際、参考に。

事業主から見た薬剤師国保


社保のように保険料が労使折半でない分、法定福利費を削減できます。
ただし従業員を5名以上雇えず、法人成りの際もひと手間増えます。



「薬局を開業しようとしてるんだけど、薬剤師国保にしようか迷っている」というケースもあるのかな?それってつまり個人事業主を選択する余地があるってことで、健康保険よりも収支計画の心配をするべきかと思います。法人化するメリットが薄い程度の所得なら、私なら迷わず雇われを選びます。

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なお、言わずもがなですが年金とは別です。なぜか混同している人がいるようですが、薬剤師国保+厚生年金、薬剤師国保+国民年金、どっちもあり得ます。

関連記事:薬剤師の雇われと独立の比較

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