2015年7月23日木曜日

フラビタンとハイボンの違い


肌のビタミンと言われることが多いビタミンB2。脂質の代謝に関与し、皮膚科などで医薬品として処方されることもありますが、これには2パターンあります。

ひとつはリボフラビン酪酸エステル、商品名はハイボン。
もうひとつはFAD(フラビンアデニンジヌクレオチド)、商品名はフラビタン。

ハイボン錠20mg/細粒10%/細粒20% 添付文書pdf

フラビタン錠5mg/錠10mg 添付文書pdf

どう違うんでしょ?


関連記事:バファリン錠81mgとバイアスピリン錠100mgの違い


【効能・効果】を比較すると、

・ビタミンB2欠乏症の予防及び治療
・ビタミンB2の需要が増大し,食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患,妊産婦,授乳婦,はげしい肉体労働時等)
・下記疾患のうち、ビタミンB2の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合(以下略)

以上3項目はどちらにも記載がありますが

・高コレステロール血症

こちらはハイボンのみ。



【用法用量】を比較すると

ハイボン
1日5~20mgを2~3回に分割経口投与
1日60~120mgを2~3回に分割経口投与(高コレステロール血症)

フラビタン
1日5~45mgを1~3回に分割経口投与



【構造式】を比較すると

ハイボン


フラビタン


adenosineの有無が大きな違いですかね。



「フラビタンの方が補酵素型で吸収ないし効果発現が早い」とはよく言いますが、Tmaxはハイボンが2〜4時間、フラビタンが(ビーグル犬への投与データですが^^;)4〜6時間みたいですね。うーん?


メーカーDIに問い合わせてみるも、「リボフラビンも体内に入るとすぐに代謝されてFADとなりうんぬん」との回答。やっぱりそうですよね。


ディアナチュラ ビタミンB群(60日分)
アサヒフード&ヘルスケア
売り上げランキング: 582


どちらもビタミンB2ということで別段区別する必要性を感じませんが、後発医薬品に変更する場合は成分の違いが問題になります。きちんと確認しましょう。


関連記事:後発医薬品への変更調剤が可能かどうか確実に確認する方法