2016年5月12日木曜日

スイッチOTC薬控除が新設、既存の医療費控除と併せて知っておこう


スイッチOTC薬控除(特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例)の導入が決定されました。現行の医療費控除との選択適用らしく、どちらでも有利な方を選んで良いようで。

内閣府 税制調査会(第29回総会)議事録 P4参照


主にドラッグストアの薬剤師等が知っておくべき内容かと思いますが、医療費控除との絡みもあるので薬局の薬剤師等も知っておきましょう。


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1.期間


2017年1月から2021年12月(平成29年1月から平成33年12月日)

つまり来年1月購入分からですね。領収書ないしレシートを集めておきましょう。


2.対象品目


ちょっと公式ソースが見つからないのですが、一説には「特定一般用医薬品等に該当するのは、イブプロフェン、インドメタシン、ブロムヘキシン、ロキソプロフェン、アシクロビル、アシタザノラスト、L−アスパラギン酸カルシウムなど82種類の成分であり、これらや、その水和物及びそれらの塩類を有効成分として含有する製剤」とのこと。

また、この制度を利用する人は「特定健康診断(いわゆるメタボ健診)や人間ドック、予防接種など健康維持や病気の予防等に関する一定の取り組みを行っている」必要があるようで、それを示す資料の添付が必要かも?なんだか「かかりつけ薬剤師の地域活動」と同じ臭いがしますね。続報待ち。


関連記事:かかりつけ薬剤師制度へのツッコミ


3.控除内容


特定一般用医薬品等の購入費用が年間12,000円を超えた金額分、所得控除(上限88,000円)できる。年間で50,000円購入していれば差額の38,000円が控除額。

例えば年収500万円の人が、基礎控除だの給与所得控除だの社会保険だのを引いていって残ったのが200万円だとする。この200万円がいわゆる課税所得であり、ここに税率をかけて所得税や市民税を計算するわけですが、上記「12,000円を超えた分」もこの引き算に参加してよい、ということです。その分支払う税金が減りますね。




なお、既存の医療費控除はこちら↓

国税庁
No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)



ざっくり解説すると、(年収200万円以上の人が)病院や薬局で払った金額の「100,000円を超えた金額分」所得控除できます。(ただし、保険や高額療養費制度などで補填された分は除く。)意外と知られていない事実ですが、ここにOTC薬の購入金額を乗せることが可能。

日本OTC医薬品協会
OTC医薬品も医療費控除の対象です





結論。

通常の医療費が88,000円を超えている世帯は、スイッチOTC薬控除を利用せずに従来の医療費控除に乗せるのが良し。

通常の医療費が88,000円未満、かつ特定一般用医薬品等の購入費用が12,000円を超えている場合は、スイッチOTC薬控除を利用すべし

通常の医療費が88,000円未満、かつ特定一般用医薬品等の購入費用が12,000円を超えていない場合は、どちらでも控除は受けられない。




つまり、「あまり病院にかからずに特定一般用医薬品を購入しまくるセルフメディケーション世帯のための税制」ということになりますね。

いる?これ


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