2016年10月27日木曜日

ニキビ治療薬のリーサル・ウェポン、エピデュオゲルが2016年内発売へ


ついに、というかようやく、ニキビ治療の大本命同士の配合剤が発売されます。その名もエピデュオゲル。表皮を意味するepidermisと、二種類の有効成分でデュオ、ということでしょう。

押さえておくべきポイントをまとめました。


関連記事:ニキビ治療薬の大本命ベピオゲル2.5%、2015年4月1日に発売


1.ベピオゲルとディフェリンゲルの配合剤


既に発売されているベピオゲル(一般名:過酸化ベンゾイル)と、ディフェリンゲル(一般名:アダパレン)の配合剤です。共に急性期、面皰、寛解維持と広く推奨度Aの成分です。(以下参照)

ニキビ治療ガイドライン2016pdf


ベピオとダラシンの配合剤、デュアック配合ゲルが発売でも書きましたが、この組み合わせがド本命だったと思うんですよね。ようやく発売です。


2.用法用量


以下、エピデュオゲル 添付文書pdfより抜粋。

1日1回洗顔後、夕方から就寝前に使用。
治療開始3ヵ月以内に症状の改善が認められない場合には使用を中止すること。
症状改善により本剤塗布の必要がなくなった場合は、塗布を中止し、漫然と長期にわたって使用しないこと。

このあたりは基本ですよね。

あと、「適用は顔の尋常性ざ瘡のみ」というのも押さえておきましょう。例えばデュアックに顔の限定はありません。


3.ファーストチョイスではない


重要な基本的注意1.本剤はアダパレンと過酸化ベンゾイルの配合剤であり、各単剤よりも皮膚刺激が発現するおそれがあるため、本剤よりも先に各単剤による治療を考慮すること。


これはひどい。単剤でもけっこうな副作用発現率ですからね。私自身、身をもって体感しています。


4.冷所保存ではない


貯法:室温保存、らしいです。なぜ?ベピオゲルは25℃以下保存だし、デュアックに至っては2〜6℃だぜ?

まぁ室温保存の方が便利だしいいけど。


5.配合剤にするメリット・デメリット


コンプライアンス(アドヒアランス?)の向上ですね。寝る前に塗るわけですが、二種類塗るより一種類塗る方が楽ちん。


なお、薬価は以下の通り。

エピデュオゲル:159.6円/g
ベピオゲル:120.9円/g
ディフェリンゲル:120.9円/g

159.6 ÷ (120.9 + 120.9) ≒ 0.66


つまり、配合剤を使うことで約34%おトクということになりますね。


以上です。


両方塗ってる私としてはもちろん使いたいところではありますが、どちらか一方だけを塗りたいときもあるし、結局単剤も置いておく必要がありますね…うーん?


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