2014年1月20日月曜日

確定拠出年金における特別法人税の負担 vs 税控除メリット

確定拠出年金(通称401kあるいはDC)利用を躊躇う理由No1、特別法人税。現在は凍結に次ぐ凍結が続いていますが、もし解除されれば資産残高に対して1.173%課税されるので信託報酬が+1.173%されるのと同じという凶悪さ。

信託報酬0.何%でシノギを削っている昨今ありえない数字ですが、「税控除メリットがそれを補って余りある」という意見もあります。

本当にそうでしょうか?最初はよくても将来的には?
以下条件で試算してみました。


Aさん:年収500万円、課税所得243万円
Bさん:年収700万円、課税所得381万円
Cさん:年収1000万円、課税所得612万円
Dさん:年収1500万円、課税所得1022万円

課税所得は以下記事の図3の数字を使わせていただきました。

ファイナンシャルプランナーの楽天日記
給与所得者の所得税実効税率は3.9%!?意外と低い所得税の負担率
http://fpdiary.blog23.fc2.com/blog-entry-212.html


拠出額は全員2.3万円(個人型確定拠出年金の拠出限度額が2.3万円/月)なので所得控除は27.6万円/年。所得税率と還付税額はそれぞれ以下の通り。

Aさん:10%→27,600円
Bさん:20%→55,200円
Cさん:20%→55,200円
Dさん:33%→91,080円

さらに課税所得が減少したことにより翌年の住民税額も下がります。10%固定なので27,600円。これが上記すべてにオンされます。

この二つを合わせて税控除メリットとし、グラフにプロットしてみると


最初は還付税額の方が大きいものの、途中で逆転されます。低年収ほど税控除メリットが少ないため逆転されるのが早いもよう。

さらに、これは元本保証型商品を選択した場合です。もし元本変動型商品を選択し、利回り3%で推移した場合と、利回り7%で推移した場合は以下の通り。



資産残高が増えるのが早くなるわけで、当然特別法人税額が増えるペースも早くなりますね。早々に還付税額を上回ります。



確定拠出年金(日本版401k)についてまとめてみたで書いた通り、確定拠出年金のメリットは、ほぼこの税控除メリットのみ。それがこの体たらく。

あとは”現役時の所得税vs引退後の所得税”や、”税の繰り延べ効果をどれくらい評価するか”にもよりますが、私の結論は決まりました。


確定拠出年金は特別法人税が撤廃されるまで手を出さないのが無難



「元本保証型商品で運用している人が多いから元本割れを避けるため特別法人税は凍結解除されないだろう」と言う人もいますが、どうでしょうね。

まず確定拠出年金の利用者数が少ない点、文句は言えるけど逃げられない点、新たに税金を創設するのではなく”凍結を解除”するだけでよい点を鑑みると、私はやはりこの結論です。


関連記事:NISAより確定拠出年金(401k)の方がよくね?

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