2014年6月19日木曜日

お薬手帳を適正に使わない患者に起こった健康被害は誰の責任?


「お薬手帳を断って20円節約しよう」なんて話題ですね。

お薬手帳の誤った使い方で書いたような使い方や、「20円節約するため」にお薬手帳を持参せず「シールちょうだい、貼っておくから」というような使い方をする患者に、もし薬物相互作用による重篤な健康被害が起こった場合。

これ、一体誰の責任なんでしょ?


1.患者自身の責任?


お薬手帳の正しい使い方を知らず、知ろうともせず、教えられても断り、あげく小銭を節約するために意図的にお薬手帳を持参しない。そりゃあ患者自身が悪いでしょ。

理屈で考えると当然そうなんですが、「赤信号で渡った歩行者を轢いた車は無罪」とはならないのと同じで、100%患者の過失とはならないでしょう。法律は弱者(?)を過度に保護するようにできているものです。


2.医師or薬剤師の責任?


「疑わしい点がある場合は、それを明らかにしてからでなければ調剤してはならない」という原則があるので、こうなる可能性は決して低くないですよね。もちろん裁判で争うことになったらケースバイケースでしょうけど。

ただ、「お薬手帳を正しく使っていない患者への調剤を断る」を貫くとどうなるか、少し考えればわかりますよね。非現実的です。


3.制度設計する官僚の責任?


さらに上流に上ると真の原因に近付きます。つまり、「制度設計が悪いのではないか?」ということ。

4月以降、薬局でお薬手帳を断ると窓口負担金が安くなりますで書いた通り、「お薬手帳を不要とする患者には薬剤服用歴管理指導料を7点減点」と定めた時点で、患者のこうした行動は簡単に予想できましたよね。案の定です。

失敗の原因の階層構造については以下書籍が参考になります。

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的外れな残薬確認の意義と、真の解決策でも書きましたが、すべては制度設計なんです。しかるべき方向に進むよう制度をデザインすることなんです。


買い物客にレジ袋を持参させたければどうしますか?レジ袋を持ってくるよう店員が声かけしますか?ずっとずっとし続けますか?違うでしょう。レジ袋を1枚5円で売ればいいんです。「人はインセンティブに反応する」し「プラスよりマイナスにより強く反応する」んですから。


お薬手帳も同じです。レジ袋よりはるかに重要なので「持参しないと1,000円高くなる」くらいやってもいいと思います。もちろん自費で。おそらくこれで持って来ない人はほぼいなくなります。「お薬手帳を持参しないことによる健康被害は医療関係者は全免責」とする必要すらなく。


ただ、「ごくごくたまに病院に行くだけでお薬手帳を持参するのは面倒」というのもわかります。やはりここはICチップに保存するような形式がいいのでは?2016年から始まる共通番号制に紐付けてやってくれないかなぁ…



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Squareのおかげで「カードは手数料が高い」なんて時代も終わったし、事業者側もどんどん対応していかないとですね。


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