もちろん内容や状況にもよりますが、私は極力その人を責めないようにしています。責任追及は百害あって一理なしだからです。
どんなデメリットがあるか、書き出してみました。
1.防衛体制を取らせる
「自分で自分に言うのはいいけど、他人に言われるのはイヤ」
これは老若男女万国共通の傾向です。
ミスを指摘し、「なんで事前にチェックしなかったんだ」「なんでこんなことしたんだ」などと聞けば、その人は防衛体制を取り、「申し訳ありません」と繰り返すか、「それを言うなら貴方だって〜」と切り返す。不毛ですね。
改善したいならもっと他にやり方があるはずです。
2.改善提案を聞かなくなる
自分の方が年長、上司、社歴が長いなどで、解決策が瞬時にわかる場合もあると思います。しかし、上記のような状態だとまず聞いてくれません。「はい、はい」と空返事をするのみ。
3.仕事を放棄する
上記のような流れを何度か繰り返すと、今度は仕事を放棄し始めます。「褒められたら喜んでやるし、怒られたらやる気を失う」のも老若男女万国共通だからです。
「子供か!」と言いたくなる内容ですね。以前日経ビジネスで「女性社員の扱い方」という特集で似たような記事を見たことがあります。「まるで子供だ」という管理職のため息が紹介されていました。
しかし、何度も言いますが老若男女万国共通です。もしこれがウソなら、以下のような本が世界的ベストセラーになるはずがありません。
ではどうすればいいのか?
私の拙い説明よりも、是非『人を動かす』を読んでいただきたいですが、格言を少しだけ引用します。
やってみせ、言って聞かせてさせてみて、褒めてやらねば人は動かじ
山本五十六をしてこれですから、いわんや我々凡人をや。罪を憎んで人を憎まず
悪いのは「その行動」であり「貴方」が悪いわけではない、というスタンス。この考え方は基本中の基本です。
天は自ら助くる者を助く
問題を意識し、認め、反省し、改善しようと思い立った者のみが前に進める。他人が助けることができるのはごくごく最初の段階のみ。あとは邪魔になるだけ。「最近の若者は優しく言わないといけないから…」と嘆く向きもありますが、「ティーチングではなくコーチング」は世界的な流れです。軍隊のように緊急性を要する集団を除けば、コーチングに優位性があるのは明らか。
貴方はどちらを選びますか?