些細なイージーミスとはいえ、これが頻発するとその修正のために膨大な無駄が発生します。本来不要な返戻や、くだらない疑義照会などです。これらをなくすために、レセコンがエラーを出すというやり方が最も有効であるように思いますが、いまひとつ機能していないように思います。
少し例を挙げます。
加算の算定可否
「こういう場合って一包化加算or自家製剤加算は算定できるっけ?」とよく聞かれます。前者なら「1剤つまり1用法で3種類以上の薬、あるいは2剤つまり2用法以上あればOK」、後者なら自家製剤加算を算定できる?できない?を参照。
ですが、こんなのレセコンに覚えさせればいいのに、と常々思っています。OKなら通せばいいし、NGならエラーを出して進めないようにすればいい。
この機能をレセコンに入れない理由って何でしょ?算定基準に地域差があったりするんでしょうか?確かに算定できないはずの加算が入っているのに後で気付いても、返戻来なかったりしますよね。
処方日数制限
一部の睡眠薬は処方日数制限があって30日以上の処方は出せなかったりしますが、たまに処方元がそれを知らないのか35日分で処方がくることがあります。もし日数制限について知らない薬剤師ならそのまま出しちゃうところですが、これもレセコンに品目ごとの上限日数を覚えさせて、引っかかればエラーを返せばいいんじゃないかなぁ。
この機能をレセコンに入れない理由って何でしょ?処方日数制限は確実に全国共通ですが…。
他にもアイデアとしてはいろいろありますが、それはクラウド医療システムが実現してからのお話。現状はこの程度で、薬局のレセコン会社は(システム設計全体としてスマートかどうかはさておき、)比較的頑張ってエラーを出していると思います。
病院のレセコンはもっと酷いです。
一般名処方なのに変更不可の×がついてたり、外用薬なのに内用薬の用法で入力されていたり、内用薬の用量が0錠だったり日数が0日だったり、外用は全量記載のはずが日数記載だったり、そもそも用法が記載されていなかったりと、もうめちゃくちゃ。
これは入力者がアホと言うよりは、こんな状態でエラーも出さずに進めてしまうシステムの方がアホです。
このあたりきちんとエラーで止めるシステム設計にすれば、医療業界の生産性ももう少しマシになると思うんですが。「0錠で記載されていますけど…1錠ですよね?」などという疑義照会もしなくて済みますし。
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