厚生年金加入の人(正社員や週30時間以上パート)は給与天引きで逃げられないので関係ない話ですが、国民年金に加入している人は役所から送られてくる支払い用紙でもって保険料を納めるため、滞納することが可能です。「どうせ払っても将来年金もらえないんだろ」とばかりに滞納している若い人はかなりの数に上るものと思われます。
このことの是非はさておき、中には「お金がなくて年金が払えない…」という人もいるようで。無い袖は振れないので次々に送られてくる支払い用紙をガン無視していると、途中から督促状に変わります。
しかも、青い封筒→黄色い封筒→赤い封筒と色が変わっていく恐怖!書いてる内容も「差し押さえ」「あなたの家族も」「勤務先から」などなど不穏なワードが並びます。
「だってしょうがないだろ!お金ないんだから!」って人、手はあります。裏ワザでも何でもない、正式な方法でね。
減免申請しましょう。
これです。
要は「この通り、払えないから勘弁してくれ」と主張するってこと。正式に。
「払う意志はあるけど払えないんだ」というのと、「未納のままほったらかし」は大きな違いです。相手は国なので、消費者金融やヤミ金のような派手なことはしてきませんが、後者の人の財産を差し押さえて強制的に徴収するくらいはできます。法的には。
では「払う意志はあるけど払えない」と主張するためにはどうすればいいか?
こちら↓は大阪ですが
大阪市 国民年金の免除制度について
基本的には市役所なり区役所なりが管轄なので、窓口に行って相談することです。向こうもお役所なので、制度に則って対応するだけ。恐れる必要はありません。前年度所得に応じて全額免除〜1/4免除まで。証明書は不要、あちらで勝手に調べてくれます。年金手帳を持って役所にGo!!
また、「前年度所得はわりとあるんだけど、今月退職したばかりで今現在収入ゼロ」みたいなケースにも対応可能。こちらは各種証明書が必要です。HPを参照するか、窓口で相談を。
1.督促が止まる
あんなに怖かった督促状がもう来ません!正式に支払わなくてよくなるわけですから、当然ですね。封筒の色も青→黄色→赤とか脅迫まがいだし。差し押さえ系はたいていこうらしいですが。
なお、申請が受理されるまで数ヶ月要するはずなので若干タイムラグがあるかもしれません。
2.支払わなくてよくなる
こちらも当然ですが、支払い義務がなくなります。少なくとも所得の水準が減免に該当しなくなるまでは。しかし…
3.一部払ったのと同じ効果
ここ重要。障がい基礎年金や遺族基礎年金などの受給資格を有したとき、「保険料を納めていたものとして」扱われます。
また、将来受け取る年金額も「支払わなかったわりには多くもらえる」ことになります。例えば全額免除ですら1/2、つまり半額受け取れます。払ってないのに。
払っていないのは同じなのに、手続きをするしないでここまで大きく違います。面倒くさがらずに役所に手続きにいきましょう。まじで。
え?所得が減免に該当するほど低くない?それは「払えない」ではなく「払いたくない」ですから打つ手はありません。払ってください。
とはいえ、現時点で高齢者ではない人にとって年金制度はネズミ講であるのも事実。選択できるなら私も払いたくはないですよ。
年金問題は理論的には解決可能なんですが、↓に書いてあるような内容をこの日本で実行できるとは思えないし…。マイナンバー実装で年金削減&徴収厳格化の方が現実的な解かもしれませんね。
鈴木 亘
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