2016年10月10日月曜日

オルメテック錠、2017年3月末販売中止


高血圧症治療薬である、オルメテック錠が販売中止だそうです。現時点でWeb上に公式情報が見当たらないため、紙でもらったものを貼っておきます↓

関連記事:トラマールカプセルが販売中止、トラマールOD錠に切り替えへ



普通錠の10mg、20mg、40mgが2017年の3月いっぱいで販売中止。以降一年が経過措置期間として在庫消尽。2018年3月末(予定)をもって保険請求が不可能になります。

なお、同規格のOD錠が既に販売されているため、特に問題がなければそちらに切り替わっていくはずです。私が思う問題は以下の3つ。



1.錠剤の返品をメーカーは受けるべき


トラマールカプセルが販売中止、トラマールOD錠に切り替えへのときにも書きましたが、切り替え後の普通錠の処分に責任を持って欲しいです。なぜなら、その負担は在庫を持つ薬局に…と見せかけて、結局のところ健康保険料を負担している全国民が負うことになるからです。製品の絞り込み自体はいいことだと思いますが、その負担を国民に負わせるのはいかがなものでしょう。

ちなみに、製品に不具合があって全品回収になった場合、開封済みでもひと箱単位で返品を受けています。なぜならメーカーの手落ちだからです。品目の絞り込みもメーカー都合ですよね?

とはいえ、そもそもすべてが一般名処方になれば剤形や規格が変更自在になり、メーカーが回収せずとも解決できるわけで、構造的な問題とも言えますが。一般名処方は徐々に普及しているところですし、その方向に進んでいると信じています。


2.なぜ普通錠をなくしてOD錠を残すのか


先発医薬品メーカーによるジェネリック医薬品批判である「ジェネリック医薬品は治験をしていない」「先発医薬品と添加物が違う」は、先発医薬品のOD錠にも当てはまります。どちらかを残すなら普通錠のはずです。なぜOD錠を残すのか?

飲みやすいだののメリットは僅かながらあるかもしれませんが、多種類服用している患者にとってはそのうち一種類がOD錠でも関係ないですよ。

ただ、OD錠は味があるため、今後ジェネリック医薬品が発売されたとき変更しにくくなるかもしれませんね。「味が変わってなんか気持ち悪い」「前の味じゃないと…」という患者はかなりいるでしょうし。

でもまさかそんな理由でOD錠を残したわけじゃないと信じています。


3.普通錠の5mgは残してOD錠の5mgは発売しないのか


オルメテック錠5mg10mg20mg40mg/OD錠10mg20mg40mg 添付文書

普通錠の5mgは残すんですね&OD錠の5mgはないんですか。なんだろうこれ。気持ち悪い。




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