ノボノルディスク社が発売する超速効型のインスリン製剤、ノボラピッド注フレックスペン。中身は同じで新製剤(?)が発売されました。その名も、
ノボラピッド注フレックスタッチ
ノボラピッド注フレックスペン 添付文書
http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/620023_2492415G1031_1_05.pdf
ノボラピッド注フレックスタッチ 添付文書
http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/620023_2492415G6025_1_01.pdf
この製剤のメリットを箇条書きにすると
黒地に白文字→白地に黒文字で見やすくなった
単位増減時に異なるダイアル音・クリック感
肋材がなくなりインスリンの残量が目視しやすくなった
空打ちの際の勢いがよく、確認しやすくなった
注入ボタンが伸びず、多単位注射も打ちやすい
より小さい力で注射可能
最大投与量が60単位→80単位
やや太くなり持ちやすくなった
以上です。
うーん…確かに患者としては地味に嬉しい改良ではあるのかもしれませんが、既存製品のリニューアルで対応すべき内容ではないでしょうか?「既存ユーザーに配慮して」とのことですが、医療関係者含めて患者の混乱を招くデメリットの方が大きく、新剤形として別製品を流通させるに足るメリットとは思えません。
「ノボノルディスクの発売するインスリン製剤をすべてフレックスタッチに順次切り替えていきます、フレックスペンは経過措置品目入りで」くらいやる気ならまだしも、「フレックスペンは販売継続、フレックスタッチの発売はノボラピッド注のみ」というやる気のなさ。(トレシーバ注フレックスタッチもありますが、こちらは最初からフレックスタッチのみの発売。)
何十回も改良を繰り返しているのに単一製品である久光製薬のモーラステープ20mgを見習ってください。
なお、薬価は2,319円/本。ノボラピッド注フレックスペンの薬価は2,286円/本なので、有用性加算が33円でしょうか?
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