疥癬治療の新しい選択肢、スミスリンローションが間もなく発売です。正確な発売日は2014年8月22日(金)。
スミスリンといえばOTCのスミスリンシャンプーが有名ですが、同成分であるフェノトリンを含む首から下用の外用薬です。作用機序は、神経細胞のNaチャネルに作用して閉塞を遅らせ、反復的な脱分極or神経伝導を遮断することで殺虫効果を発揮します。
この機会に、今までの疥癬治療の選択肢をおさらいしておきましょう。
【ストロメクトール(一般名:イベルメクチン)の内服】
200μg/kgを空腹時(高脂肪食により血中濃度が上昇するため)に1回服用。例えば体重60kgだと60kg×0.2mg/kg=12mg→4錠ですね。
ストロメクトール錠3mg 添付文書pdf
【イオウ剤の外用】
医療用では製品が存在しませんが、例えばOTCのイオウ・サリチル酸チアントール軟膏や、一時期自殺利用で話題になった六一◯ハップ(むとうはっぷ)がイオウ剤ですね。
イオウ・サリチル酸・チアントール軟膏「日薬」 添付文書pdf
【オイラックス(一般名:クロタミトン)の外用】
厳密には治療ではないので保険適用はできないようですが、鎮痒のためにオイラックスが出ることもあります。「イオウ剤は臭いがきついので夜寝る前のみに塗布し、外出する日中はオイラックスで我慢」というやり方も。
オイラックスクリーム10% 添付文書pdf
ここに、新たな選択肢としてスミスリンローションが入ることになります。
30gの2本入りで、1回に1本全部使い、その一週間後にもう1本使います。塗布後12時間以上経過後に洗い流すとのことなので、起床後の塗布が現実的でしょうか。
単位薬価は77.3円/gなので、1本あたり2,319円、2本で4,638円。
こういう場合、後発医薬品(ジェネリック医薬品)の発売はすぐ可能なんでしょうか?OTCと違って疥癬の適用は初なので特許期間ぽいですけどね。
ダンヘルスケア (2005-12-01)
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