整腸剤ではなく整腸薬と言うべきでしょうか?下痢だけではなく便秘や、おならが臭いというような腸の不調全般に効果を発揮する整腸剤。
OTC(市販薬)も多数あり副作用もほぼないため、最も身近な医薬品といえるでしょう。お世話になっている人も多いはず。はい私です。
有名どころをまとめたのでどう違うのかざっくり復習しておきましょう。
1.ビオフェルミン
言わずと知れた整腸剤の王者、ビオフェルミン。錠と散に加え、抗生物質と併用可能な耐性乳酸菌製剤も取り揃えております。
医療用の整腸剤の売上ランキングみたいなのがほしかったけど、見つからず。ビオフェルミンがトップシェアなのだけはわかりますね。
ビオフェルミン配合散 添付文書pdf
ビオフェルミンR散/R錠 添付文書pdf
ビオフェルミン錠剤(一般名:ビフィズス菌)はビフィズス菌を12mg/錠
同配合散(一般名:ラクトミン)はラクトミンを6mg/gと糖化菌を4mg/g
同R散/R錠(一般名:耐性乳酸菌)は耐性乳酸菌6mg/gを含みます。
薬価は以下の通り。
ビオフェルミン錠剤:5.6円/錠
ビオフェルミン配合散:6.2円/g
ビオフェルミンR錠:5.8円/錠
ビオフェルミンR散:6.2円/g
OTC(市販薬)でも以下のような商品があるので、あえて病院で処方してもらう必要もないかも。医療用だと上記の通りめちゃ安いけど。
武田薬品工業 (2002-10-25)
売り上げランキング: 177
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関連記事:扱いにくかったビオフェルミンR錠のシートが変更に
2.ラックビー
ビオフェルミンの次によく見るラックビー。私見ですが。耐性乳酸菌製剤は散のみとなります。なお、R散は牛乳アレルギー禁忌なので注意。
ラックビー微粒N/錠 添付文書pdf
ラックビーR散 添付文書pdf
ラックビー錠(一般名:ビフィズス菌)はビフィズス菌10mg/錠
ラックビーR散(一般名:耐性乳酸菌)は耐性乳酸菌10mg/gを含みます。
つまりラックビー錠1T=ラックビー微粒N1gですね。
薬価は以下の通り。
ラックビー微粒N:6.2円/g
ラックビー錠:6.1円/錠
ラックビーR散:6.2円/g
3.ビオスリー
3種類の菌が配合されていて、それぞれを単独で培養するよりも共生した方がより増えるらしい。耐性菌製剤はありませんが、酪酸菌と糖化菌が芽胞を形成するため抗生物質存在下でも有効。
ビオスリー配合散(一般名:酪酸菌)はラクトミン4mg/gと酪酸菌20mg/gと糖化菌20mg/gを含みます。
つまりビオスリー配合錠2Tがビオスリー配合散1gに相当ですね。
薬価は以下の通り。
ビオスリー配合錠:5.6円/錠
ビオスリー配合散:6.2円/g
4.エンテロノン
耐性菌製剤のみの販売。大昔には通常の製剤もあったようです。ラックビーRと同じく牛乳アレルギー禁忌なので注意。
エンテロノン‐R散 添付文書pdf
含まれている菌の量がビオフェルミンやラックビーと比べるとケタ違いに多いですね。一般名にするとすべて【般】耐性乳酸菌で同じなんですが、中身はずいぶん違うようで。整腸剤の一般名処方は避けた方が無難かと。
以下記事に厚労省が発表している一般名リストへのリンクがあります。
関連記事:後発医薬品への変更調剤が可能かどうか確実に確認する方法
エンテロノン-R散:6.2円/g
5.ミヤBM
宮入菌という日本人の名前が菌名となっている独特の商品。耐性菌製剤はありませんが、ビオスリーと同じく芽胞を形成するため抗生物質との併用可。
ミヤBM細粒/錠 添付文書pdf
ミヤBM散(一般名:酪酸菌)は宮入菌末40mg/gを含みます。
つまりミヤBM錠2錠がミヤBM散1gに相当ですね。
薬価は以下の通り。
ミヤBM錠:5.6円/錠
ミヤBM細粒:6.2円/g
OTC(市販薬)もあるようです。
6.ビオラクチス散
有名なヤクルトと同じ菌。抗生物質にはある程度自然耐性あるみたいですが、モノによるようで。実際には併用することは無さそうですね。添付文書には「脱脂粉乳を微量ながら含む」とあるが、禁忌欄に牛乳アレルギーの記載はありません。
ビオラクチス散 添付文書pdf
エンテロノンRをも上回る菌の量。さすがです。だからよく効くかどうかはわかりませんが。
薬価は以下の通り。
ビオラクチス散:6.2円/g
OTC(市販薬)でも同等品はあるみたいですね。
ヤクルト
売り上げランキング: 49,595
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商品としてはまだまだありますが、このへんで終了。
私のようにOPPな人には欠かせない医薬品です。
あと、野菜を積極的に食べましょ。
幻冬舎 (2013-01-25)
売り上げランキング: 8,841
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関連記事:ビオラクチス散はヤクルトを飲むのと同じか?