2013年1月18日金曜日

後発医薬品の商品名は統一してほしいよね


後発医薬品(通称ジェネリック医薬品)の名称は様々。

ハルシオン錠に対するアサシオン錠やガスター錠に対するガスリック錠のように先発医薬品に似せた名前のものもあれば、タガメット錠に対するエスメラルダ錠のようにまったく関連しない名前のものもあります。

ていうかエスメラルダて。かっこよすぎでしょ(^^;

個人的には”一般名+剤形+規格+メーカー名”のような形式がベストだと思います。理由を3つに分けると以下の通り。



1.独自名称を覚える必要がない


アサシオンやガスリックなら、「アサシオン…?ハルシオンに似てるな。」とか「ガスリック…?ひょっとしてガスターか?ないし胃に関する薬のはず」など、初見でもある程度類推できます。

対して、エスメラルダやケントン、ケンタンのように成分名どころか病態に関連する用語の切れ端すら入っていない。こうした独自名称を記憶することが薬剤師の職能とするのは大きな間違いだし、そんなことにリソースを使うべきではない。

ただし、覚えようと思えばすぐに覚えられるだけの記憶力は薬剤師として必要だと思います。念のため補足。



2.一般名処方普及の流れにマッチ


一般名処方普及への第一歩で書いた通り、昨年4月より一般名処方が始まっています。(正確には、一般名処方をすると病院が2点もらえるようになりました。)処方内すべて一般名で記載という処方箋も珍しくなく、その都度商品名におきかえて入力&調剤する必要があります。

しかし一般名を含む商品名だとその必要がありません。そのままの名前で規格と剤形をチェックし、あとはメーカー名のみ。ごく自然な流れ。



3.後発医薬品メーカーはブランディング不要


ぶっちゃけると、後発医薬品は飲んでしまえばどこのメーカーのものでも同じです。もう一度言います。どこのメーカーのものでも同じです。

もちろん情報提供や安定供給体制、シートのデザインや切りやすさ、仕切価やDIの対応など、様々な点で各メーカーごとに善し悪しはあります。しかし、生物学的同一性試験をパスしている以上、”飲んでしまえば同じ”は間違いありません。(言うまでもありませんが、試験に不備があったりデータの捏造があった場合はこの限りではありません。)

ゆえに後発品メーカーのすべきことは、”ロキソニン”のような圧倒的なブランドを築き上げることではなく、社名をブランドとするべく上記のようなポイントに注力することです。ネーミングやブランディングよりすべきことをして社名で勝負、ということですね。





最近新発売される後発医薬品は、”一般名+剤形+規格+メーカー名”の形式を取っているようです。業界全体で共通化するいい流れですね。

ただ、既発の後発医薬品に関しては各メーカーによって認識が違うようです。完全に放置のメーカーもいれば、日医工のようにまとめて一般名を含む商品名変更に乗り出すメーカーも。

日医工
販売名等(一般名収載)変更のお知らせ
http://www.nichiiko.co.jp/data2/11350/12_information/o-20121217aI1.pdf




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