ただ、押さえるべきポイントがある程度決まっているので、薬局の利益を向上させるために(というよりは取り逃しがないように)以下をチェックしてみてください。
1.基準調剤加算
条件さえ満たせば全患者からすぐにでも取れる加算なので最優先。
10点もらえる基準1と、30点もらえる基準2があります。
公式ではありませんが以下参照。
管理薬剤師.com 基準調剤加算1
http://kanri.nkdesk.com/kasan/kasan1.1.php
管理薬剤師.com 基準調剤加算2
http://kanri.nkdesk.com/kasan/kasan1.2.php
いろいろ条件はありますが、おそらく問題になってくるのは集中率。
(受付回数が月600回以上のとき)特定の医療機関からの処方箋集中率が70%より上なら基準1、下なら基準2を狙いましょう。
必要な備蓄医薬品数は基準1なら700品目、基準2なら1000品目。大きく足りない場合は他店より振替なり分譲なりしてもらうか、メディセオなどの分割購入を利用してかき集めましょう。ここでのポイントは、少量ずつ(例えば10錠ずつ)にして在庫負担を軽減すること。
関連記事:取引卸をメディセオにするべき3つの理由
また、麻薬小売業免許は基準2の必要条件なので、基準2を取る場合は必ず取得し、基準2を取らない場合は取得する必要はありません。
関連記事:多くの薬局は麻薬小売業免許を取得しない方がいい理由
2.後発医薬品調剤体制加算
同じく公式ではありませんが、以下参照。
管理薬剤師.com 後発医薬品調剤体制加算
http://kanri.nkdesk.com/kasan/kasan1.3.php
22%以上の1が5点、30%以上の2が15点、35%以上の3が19点。もちろん3を狙いましょう。どのようにして率を上げるかはケースバイケースなので割愛。
関連記事:後発医薬品調剤体制加算ランクアップ!→算定はいつから?
3.薬価差益
後発医薬品調剤率が首尾よく35%を超えたらそれ以上の率上昇は控えましょう。なぜなら、先発医薬品の方が薬価差益を取れるからです。もちろん値引き交渉次第で状況は変わるので、最も薬価差益がとれる方法を取るべし。
関連記事:ジェネリック医薬品で先発品並の利益を出すには
4.用法を増やす
内服薬の調剤料は用法(飲み方)が違えば3つまで取ることができるので、これを増やすことができれば利益は増えます。もちろん薬剤師に処方を変更する権限はありませんが、医師に疑義照会してこれを増やすことが可能なケースがあります。
例えば、漢方やナウゼリンは添付文書上は食前服用の医薬品ですが、食後で処方されているときがあります。これを疑義照会により食前に変更することができれば、用法を増やせます。
あるいは一部の抗アレルギー薬やガスターは添付文書上は朝食後及び眠前服用の医薬品ですが、これらが朝夕食後で処方されているときがあります。以下同じ。
「そんなアホな」と思いますか?私も思います(笑)
悪用するなよ!絶対だぞ!
5.その他加算
あとは個別の加算を忘れずに取りましょう。
自家製剤加算や計量混合加算はもちろん、一包化が必要と判断した患者には医師の了解を得た上で一包化加算を算定。
他病院との重複投薬があった場合、疑義照会した上で重複投薬・相互作用防止加算を算定。処方変更があった場合は20点、変更がなかった場合でも10点取れます。
乳幼児服薬指導加算や特定薬剤(ハイリスク薬)管理指導加算も。
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