2014年3月19日水曜日

ビタミンHって知ってます?

ビタミンのメジャーどころといえば、ビタミンA、ビタミンB郡、ビタミンC、ビタミンD、そしてビタミンEですね。マイナーどころだとビタミンKやPを知ってる人もいるかもしれません。

ビタミンHも同じくマイナーどころに属しますが、これ実はビオチンです。ビタミンB7ともいわれるもよう。

ビオチン

ビオチン散0.2%「フソー」 添付文書
http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/670156_3190001B1041_1_02.pdf


ビオチンは”皮膚のビタミン”


添付文書より抜粋。
効能又は効果
急・慢性湿疹,小児湿疹,接触皮膚炎,脂漏性湿疹,尋常性ざ瘡

Hは皮膚を表すドイツ語 Haut からきているように皮膚のビタミンで、皮膚の機能を正常に保つ作用があります。また、抗炎症物質を生成する事によってアレルギー症状を緩和する作用もあり、皮膚科でよく処方されます。


ビオチンが欠乏すると?


通常、ビオチンは腸内細菌によって供給されるので欠乏症は生じませんが、抗生物質の服用などによって腸内細菌が乱されたとき、あるいは、ビオチンの吸収を阻害する物質(アビジン)を含む卵白の大量摂取でも起こり得ます。

もし欠乏すると皮膚炎や脱毛が起こり、「卵を食べ過ぎるとハゲる」というのはあながち間違いではありません(^^;

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サプリメントの摂取は不要


上記のようなビタミンB郡詰め合わせ的な商品での摂取も可能ですが、通常は欠乏症は起こり得ないという点と、サプリメントのビオチン含有量は非常に少量(上記商品で1錠あたり45μgの含有量。)である点を考えると、少なくともサプリメントでの摂取は不要かと思われます。原因に心当たりがある人は卵を控えるか、皮膚科を受診してください。

なお、医療用医薬品であるビオチン散0.2%「フソー」は1包0.5gあたりビオチン1mg=1,000μgの含有量。水溶性なので過剰症の心配は不要、余った分は尿中に排泄されます。


摂取目安量は45μgじゃないの?


つまりサプリで十分なんじゃないの?という意見もあるかもしれませんが、それを言うならフラビタン錠の5mgや10mgは明らかに多すぎますし、ピドキサール錠の10mgや20mgや30mgも同様。

これは、本来の摂取目安量(所要量)を遥かに上回る量(薬理量)を投与して効果を期待するというビタミン治療においてよくある手法で、間違いではありません。前述した通り余剰分は尿中に排泄されますし、コスト的にもビタミンは安価なのでご心配なく。


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