胃・十二指腸潰瘍に用いられると思いきや精神科でも処方される不思議な薬、ドグマチール錠。一般名はスルピリド。
かなり有名な話なので「何を今更」と思う薬剤師も多いことと思いますが、知らない薬剤師もいるはず。簡単にまとめました。
ドグマチールには適応が3つあります。
1.胃・十二指腸潰瘍
2.うつ
3.統合失調症
用量はそれぞれ
1.150mg(適宜増減)
2.150mg〜300mg(適宜増減、最大600mg)
3.300mg〜600mg(適宜増減、最大1200mg)
うーん、覚えやすい。
ストレスで軽度のうつになり胃にもキている場合、スルピリドを150mg投与すると一石二鳥ですね。いい薬です。
また、規格・剤形も多種ありまして
ドグマチールカプセル/錠50mg 添付文書
http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/800126_2329009F1110_2_09.pdf
ドグマチール錠100mg/200mg 添付文書
http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/800126_1179016F1124_3_08.pdf
ドグマチール細粒10%/50% 添付文書
http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/800126_2329009C2055_3_08.pdf
ちなみにドグマチール錠100mg/200mgには1の適応がありません。50mg錠か細粒使えってことですね。
記事掲載時点での薬価は以下の通り。
ドグマチールカプセル/錠50mg:15.9円
ドグマチール錠100mg:19円
ドグマチール錠200mg:26.8円
ドグマチール細粒10%:25.3円
ドグマチール細粒50%:71.3%
チラーヂンに比べるとマシですが、同じ力価でも粉の方が高いのは何故なんでしょうね?打錠する分錠剤の方が手間かかってそうですけど。
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