医薬品の公定価格である”薬価”は2年ごとに改定されます。
同じく病院や薬局の利益である”診療報酬”や”調剤報酬”も改定されます。
来る平成22年4月の改定に向けて速報が飛び交っていますが、その内容を検証してみます。
今回は”調剤報酬”の改定について。
1.調剤基本料
4000回/月以上で、集中率70%の薬局にて
現行:18点
新設:24点
月4000回で試算
(24-18)×4000=24000点
240,000円/月の増収増益
プラス改定
大病院の門前薬局などが優遇
2.一包化加算
現行:7日ごとに89点(上限なし)
新設:7日ごとに30点(上限270点)
60日分の一包化で試算
現行:89×9=801点
新設:30×9=270点
同様の患者が50人/月とすると
(801-270)×50=26550点
265,500円/月の減収減益
マイナス改定
単価も下がるし、上限も設けられた
一包化の多い薬局に大ダメージ
これで経営が成り立っていた薬局は、閉店を余儀なくされるかも
2010/03/19補足しました
一包化加算 新旧比較
http://mf0929.blogspot.com/2010/03/8930.html
3.後発医薬品調剤体制加算
現行:枚数ベースで変更率が30%以上→4点
新設:数量ベースで変更率が20%以上→6点
25%以上→13点
30%以上→17点
現行30%→新設30%で試算
3000回/月の薬局では
(17-4)×3000=39000点
390,000円/月の増収増益
プラス改定
・・・と、言いたいところですが
枚数ベース→数量ベース
どうやらこの変更が曲者
今までは
後発品調剤率=後発品に変更した処方箋枚数/処方箋枚数
でした。
つまり1枚の処方箋にいくつ書いてあっても、たったひとつ変更するだけで%が上がった。
それが数量ベースになります。しかも今日聞いた情報では、薬価収載の単位数量で計算されるらしい?そんなバカな
1錠単位の内服薬と1mL単位の内服水剤
1本5gの軟膏と、1本50gの軟膏
1瓶単位の点眼薬と、1mL単位の点眼薬
これらの間の差は、一体どう考えているんでしょうか?
しかもその差は3倍~10倍 あるいはそれ以上。
どう考えても”品目数ベース”が最適解だと思うのですが。”数量ベース”は意味不明すぎて、特定団体の利権とかの黒い意図も感じられない。おそらく単に、考えた人がバカだったんだと思います^^;