今日はメディセオ社主催の、医療機器フォーラムに行ってきました。
自動で水剤を調剤してくれる機械とか、自動で錠剤をピッキングしてくれる機械とか、自動で散剤を調剤してくれる機械とか。
見る分には面白かったけど、コストパフォーマンスの悪いオーバースペックの箱モノという印象。ごくごく一部の薬局の需要を狙った商品でしょう。
むしろ、ヒートに入ったまま錠剤を割れるアイテムや、バラ錠を分別するアイテムなど、アイデア商品を扱っているメーカーに惹かれた。薬局のほとんどはこういうローテクですよ。
さて、個人的に気になっていたのはレセコン、残念ながら予想通りの結果でした。
従来のレセコンメーカーのビジネスモデルは
・ まずソフトを2~3百万で売り(高過ぎ)
・ 2台目のPCにも入れると、1台につき追加で数十~百万(コピーするだけなのに追加料金!?)
・ パソコンやプリンターなどのハードも抱き合わせ販売して(しかも高い、自主調達は断られる)
・ さらに保守で毎月数万円取る
ほぼすべてのレセコンメーカーがこういうぼったくり体質。
どこかがクラウド型のレセコンを作れば、一気に市場シェアを奪えると思うんです。なぜなら競合他社がすべて上記のような体質だから。追随もできないと思います。
見たところEMレセプティが唯一それに近いサービスを提供しているようですが、どうやらローカルとクラウドのハイブリッド型?通常はローカルで作業し、10分に1回データセンターと同期する。(理由は、完全にクラウドにするとアクセスが集中して重くなるから、らしい)
それでもレセコン業界で頭ひとつ出ている。何台のPCで使っても値段は同じだし、月額課金も画期的(値段はまだ高かったけど)。応援したい気持ちはあります。
とはいえ相変わらずハードを抱き合わせ販売(もちろん自主調達は不可)。さらにEMラインズという回線を使うそうで、ISPも取り込んだ形(niftyなどに加入している場合は解約してくださいってこと)。
レセコンメーカーはソフトに徹するべきだと思うんです。EMレセプティがどう頑張っても、DELLより安くハードを提供することはできないし、Googleよりスマートにサーバーを管理できるわけがない。
完全にクラウド(この言い方もどうなんだろう)にできればハードに依存しないので、「お客さんの方で好きに安いPCを買って下さい、もちろん紹介もできますが?」とするべき。
そうしてソフト以外の余分な事業を切り離すことによって、顧客から取るべき月額料金は劇的に下げることが可能なはずですが、たぶん誰もやらない。一種のカルテルですね。
softbankがクラウド型レセコンを作るって言っていたのはどうなったんでしょ?時代遅れの医療業界に風穴をあけてくれることを願います。