尖圭コンジローマ、もしくは日光角化症の治療薬であるベセルナクリーム5%。一般名はイミキモド。尖形コンジローマの画像をTOPに貼りかけましたがさすがにやめました。
ベセルナクリーム5% 添付文書
http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/790005_6290701N1028_1_04.pdf
インターフェロン等のサイトカイン産生促進によるウイルス増殖抑制作用及び細胞性免疫応答の賦活化によるウイルス感染細胞障害作用を示し、患者本来のウイルス感染防御機構を介して疣贅を消失させる。
ちょっとマイナーな薬ですが、通常の外用薬(ステロイドなど)とは使用法が異なるので注意を要します。以下、使い方で注意する点をまとめました。
1.週3回の使用
例えば月・水・金、あるいは火・木・土のように曜日を決めて、一週間に3回だけ使います。決して毎日使用してはいけません。
2.就寝前塗布、起床後洗い流す
塗布後6~10時間後に石鹸を用いて洗い流す必要があるので、就寝前に塗布→起床後に洗い流してください。これを怠ると重篤な副作用につながる恐れがあります。
塗りっぱなしの方が早く治りそうな気もしますが、残念ながら副作用の原因となるだけで、有効性にはほとんど寄与しないそうです。
3.副作用が高確率で発現
添付文書に記載の通り、副作用の発現頻度は82.8%と非常に高い(ただしn=64)。発売後の調査によると50%台に落ちているので実際にはここまで高くはないようですが、「よくあること」という認識が正解かと。内容としては添付文書の通りですが、紅斑、びらん、表皮剥離などです。
治癒する過程でほとんどの人に現れること、下手に中止すると悪化することなどを鑑みて、基本的には治療継続となります。この点、事前に説明しておくとコンプライアンスの低下が防げるかと思います。
以上です。
また、塗る際はクリームが見えなくなるまで何度もすり込むように塗ること、1包使いきりで残っても廃棄すること(衛生上の問題)、4週継続で疣贅面積を8割減少させるが再発させないためには16週継続でほぼ完治が可能な点なども押さえておきましょう。
ちなみに薬価は1,136円/包。意外と高い。
なお、日光角化症に対する作用機序は明らかになっていないようで、自然免疫系及び細胞性免疫応答の賦活化、並びにアポトーシス促進により効果を発揮すると考えられているようです。
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