カンジダ感染に用いられる抗真菌薬、フロリードゲル経口用2%。一般名はミコナゾール。
意外と知られていませんがこの薬、ビックリするくらいの量を使います。チューブに入っているからといって、軟膏などと同じ感覚で「1処方で2〜3本くらいかな?」と思っていると痛い目をみます。
フロリードゲル経口用2% 添付文書pdf
添付文書より抜粋。
効能・効果カンジダ属による次の感染症:口腔カンジダ症
用法・用量通常、成人にはミコナゾールとして1日200~400mg(ミコナゾールゲル10~20g)を4回(毎食後及び就寝前)に分け、口腔内にまんべんなく塗布する。なお、病巣が広範囲に存在する場合には、口腔内にできるだけ長く含んだ後、嚥下する。
効能・効果カンジダ属による次の感染症:食道カンジダ症
用法・用量通常、成人にはミコナゾールとして1日200~400mg(ミコナゾールゲル10~20g)を4回(毎食後及び就寝前)に分け、口腔内に含んだ後、少量ずつ嚥下する。
抜粋終わり。
2%なので1gあたり20mg含有。200〜400mgというのは確かに10g〜20gに相当しますね。つまり、1日に2〜4本飲むことになります。
仮に7日分とすると14本〜28本というものすごい量になりますが、「最大投与日数は原則14日まで、7日投与しても症状の改善が見られない場合は中止」と記載があるので、これ以上はさすがに出なさそうです。
また、レセコン入力ないし処方せん記載方法ですが「内用は一日量×日数」「外用は全量」ルールに従えば
フロリードゲル経口用2% 20g
分4毎食後及び眠前 7日分
こうですね。これを外用薬のように全量記載で140gと入力してしまうと調剤料を取り損ねますし、1日用量が多すぎて審査ではねられます。
見た目が外用の軟膏チューブみたいなのでつい外用のように扱ってしまいそうになりますが、騙されてはいけません。内用薬です。
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