ニキビ治療薬のゼビアックスローション2%が今月発売されました。正確な発売日は2016年1月7日。
成分名はオゼノキサシン。まったく新しい成分でキノロン系の抗生物質ですが、ベピオゲルがある今、あえて抗生物質を発売とは?
ゼビアックスローション2% 添付文書pdf
知っておくべきポイントをまとめました。
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1.適用症はざ瘡、および表在性皮膚感染症
ざ瘡、いわゆるニキビに加え、表在性皮膚感染症への適用を取得。ひげそり負けやとびひにも使えます。効果が認められない場合は表在性皮膚感染症の場合は1週で、ざ瘡の場合は4週で使用中止を。
塗布部位の限定はないため、顔以外の部位にも使えることを鑑みると新薬とはいえ処方量制限はないも同然ですが、しばらくは1本10gのみの処方が無難なようです。
なお既存薬であるアクアチムは、ローションがざ瘡のみの適用、軟膏がざ瘡の適用なしであることは意外と知られてなかったり。ニキビにはクリームかローション、酷くただれているようなとびひには刺激性がない軟膏がいいですね。
え?「適応症」じゃないかって?以下参照。
関連記事:保険適用と保険適応、どっちが正しい?
2.1日1回の塗布
アクアチムやダラシンは1日2回塗布ですが、ゼビアックスは1日1回でOK。これは、朝プラセボ夜ゼビアックスに対し、アクアチムローション1日2回と比較した結果、有効性が認められたため。
ディフェリンもベピオもデュアックも1日1回ですからね、これはありがたい。寝る前はしっかりニキビケアしたいところですが、朝にそんなヒマありませんもんね。
3.粘度高めのローション
アクアチムローションはシャバシャバですが、ゼビアックスローションはかなり粘度高めです。ダラシンTゲルに匹敵するくらい。
スポット塗りに適していますね。
4.MICおよびMBCは既存薬より優れている
MIC(最小発育阻止濃度)およびMBC(最小殺菌濃度)は、既存薬であるナジフロキサシンやクリンダマイシンと比較してかなり良好です。
「でもガイドライン的にはベピオとディフェリンがあれば十分では?」とMRさんに聞いてみると、「ベピオの殺菌作用よりゼビアックスの抗菌作用の方が強い(データは無し)」「キノロン系は耐性が生じにくい」とのこと。うーん?
5.副作用は少なめ
ディフェリンやベピオのように、「高頻度で副作用が!」という感じではなく、承認時までの臨床試験757例中35例(4.6%)。そう痒感や乾燥、刺激感です。
なお、ニューキノロン系ではなくキノロン系?については、どうやらキノリン骨格の6位にF(フッ素)がついてるのがニューキノロン系と称しているようで、オゼノキサシンはFなしでH(水素)のためキノロン系、らしいです。
薬価は以下の通り。
ゼビアックスローション2%:82.2円/g
アクアチムローション2%:41.1円/g
ダラシンTローション1%:42.3円/mL
ディフェリンゲル0.1%:120.9円/g
ベピオゲル2.5%:120.9円/g
以上です。
悪くはないと思いますが、やはり大本命のベピオ×ディフェリン合剤の発売待ちですかね〜
ガシー・レンカー・ジャパン
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