一般名処方が始まって早1ヶ月、薬局薬剤師のみなさま如何お過ごしでしょうか?
私の薬局では近隣の診療所からガンガン一般名処方がきており、薬剤師・事務共にだいぶ適応してきた感があります。
ところで、一般名記載の処方箋を受け付けて調剤した場合、どの銘柄を使ったか医療機関に報告する義務があるようです。
ソース:
処方せんに記載された医薬品の後発医薬品への変更について(PDF)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken15/dl/tuuchi1-4.pdf
P3の第7項に記載
今まで不要だった銘柄報告が、なぜ一般名処方になった途端必要になるのか?と不思議に思うのは私だけではないはず。
どの銘柄が使われているのか知りたい?そんなの”変更不可”にしていない限り今までもわからなかったでしょーに。
なお、この報告義務には例外もあるようです。
(上記PDFより抜粋)
ただし、当該保険医療機関との間で、調剤した薬剤の銘柄等に係る情報提供の要否、方法、頻度等に関してあらかじめ合意が得られている場合は、当該合意に基づいた方法等により情報提供を行うことで差し支えない。
(抜粋おわり)
近隣の診療所とは事前に「不要」と話を通しておけばいいものの、遠方の大病院から処方箋を持ってくる患者さんもいるわけで。そこに一般名処方が記載されていれば、銘柄を報告する義務が発生します。
医療機関で働いたことのない人にはピンとこないかもしれませんが、これは非常に大変です。特に受け手の病院が。外来患者が大量にくる大病院で、しかも処方箋が門前薬局以外に散っている患者が多数の場合、報告の電話が鳴りっぱなしかもしれません。考えただけでゾッとしますね。
それだけ人手を使うに値するほど、病院にとって価値のある情報でしょうか?私はそうは思いません。
もしどうしても報告をすべしと言うなら、ここで”お薬手帳”を登場させてはいかがでしょうか?紙ベースお薬手帳普及策の愚で批判的な意見を書きましたが、この報告として使えば、おかしな普及策にも少しは言い訳が立つというもの。
薬局でお薬手帳をもらう。それにはもちろん調剤した銘柄が記載されています。次回受診時、医師にお薬手帳を見せる。医師は何が調剤されたか知る。カルテに記載する。解決ですね。
もちろん保険証のICお薬手帳化の方が有利ですし、さらに言えばクラウド医療DBを作ればすべて解決なのは言うまでもありません^^;