転職会社も乱立していて、各社あの手この手で薬剤師を確保しようと動いているようですが、その中でちょっと酷いんじゃないかと思うのを見つけたので晒しておきます。
苦情は受け付けませんので悪しからず。
以下抜粋。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
12月15日まで限定!
派遣勤務を検討するお友達をご紹介ください!
ご紹介いただくと・・・
ご友人も< >様も、「最大時給500円UPのチャンス!」がある、
時給アップスクラッチくじキャンペーンにエントリーが可能です!
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
抜粋終わり。
終始、楽天など低俗メルマガのようなノリが続きます。
薬剤師の時給ってそんなんで決まっていいの?
そう思う人が多いんじゃないでしょうか。こんなくだらない求人キャンペーンを打ち出していると評判に関わりますよ、アプロさん。
「じゃあ薬剤師の時給は何で決まるの?」と言えば、意識高い(笑)薬剤師からは「薬剤師としての”職能”や”スキル”」とか聞こえてきそうですが、それって具体的に何ですか?漠然としていてよくわかりません。それがどう時給につながるんですか?数字を用いて説明せよ、と言われてできる人はまずいません。
ぶっちゃけ「いくら稼げるか」なんです。私は医療は全国営化すべしと思っていますが、現状は民間の経営。上場企業から零細個人まで、薬局経営はすべて民間である以上、人を雇う基準は一般の民間企業と何ら変わりません。「給料以上の働きができるか否か」です。さもなくば倒産するのみ。医療機関だからと税金で永遠に救済されるわけでもなし。このことから目を逸らしている人多すぎです。
つまり本来あるべき姿は、給料以上の働きができることを示し続け、派遣先から好評を得続けている薬剤師を「この人はデキるから高いですよ〜」と交渉し、その結果時給UPという流れ。ちょっと高くてもデキる薬剤師を求めていた紹介先からも喜ばれる、まさに三方良し。
転職・派遣仲介会社の利益の源泉はふたつ。
ひとつは正社員の転職。転職した薬剤師が契約した年収の○%を紹介先の会社から受け取ります。こちらは単発です。
もうひとつは派遣の時給。紹介先が毎月支払う時給の○%を受け取ります。こちらは勤務を続ける限り定期収入です。
「時給UP」は紹介先が支払うわけではなく、正確には紹介元が受け取るマージンを減らして薬剤師に支払われる給料を増やしています。このようにして短期的には利益を減らしても、友達を紹介してもらえば持ち玉が増えるので、長い目で見れば利益は増えます。時給UPは単発のようですし。
つまり、今アプロがやっているのは「デキてもデキなくてもいいから友達紹介しろ、代わりに1回だけ時給上げてやるから」です。
業界のレベルは個々人の意識の持ちようで変わる
とはいえ、「よーし友達を紹介して時給UPだ〜^^」とか言う薬剤師もいるんでしょうね。もう見てらんない。こういう人が業界全体のレベルを下げ、ふざけたキャンペーンを打ち出す動機にもなっているわけで。
「馬鹿にすんな」と総スカン食わせることができれば仲介会社もあるべき姿に近付くでしょうし、逆に喜んでキャンペーンに飛びつけばそのようになるでしょう。
既にこういうキャンペーンが打ち出されている時点で、薬剤師がいかに馬鹿にされているか、そして少なからず真実が含まれている点、薬剤師は重く受け止めましょう。