皮膚科の処方を調剤すると
「この軟膏何日分なの?」
「このクリームどれだけ持つの?」
患者さんからたまに聞かれるこの質問。
もちろん品目や用法によるので答えは様々ですが、即答できないと薬剤師としてちょっと恥ずかしいですよね。
知らない人、うろ覚えだった人は以下の通り覚えてください。
1FTU(≒0.5g)が両手に塗る1回量
FTUはFinger-Tip Unitの略。チューブからにゅっと絞り出して指の第一関節の長さに1回出せば、これが1FTU≒0.5g。
ただし、これは25gチューブでの量であって、5gチューブになると半分くらいになるようです。(チューブの口径が違うため。)
が、話を簡単にするためひとまず1FTU=0.5gということで進めます。
例を挙げます。
デルモベート軟膏0.05% 15g
1日2回両手塗布
1日使用量が2FTU≒1.0gなので、15÷1.0=15日分
また、部位別にだいたい目安となる塗布量があるようで
手 : 1FTU
腕 : 3FTU
体前 : 7FTU
体後 : 7FTU
顔首 : 2.5FTU
足 : 6FTU
片足裏 : 1FTU
※ あくまで目安です
再び例を挙げます。
ハイアラージン軟膏2% 10g
1日2回両足塗布
1日使用量が4FTU≒2.0gなので、10÷2.0=5日分
アンテベート軟膏0.05% 30g
1日2回腕塗布
1日使用量が6FTU≒3.0gなので、30÷3.0=10日分
この要領で、どんな用法でもどんな品目でも、簡単に計算できますね。
なお、ステロイド薬か抗真菌薬かで塗布量を変える必要はないようで、上記の方法で同様に計算できます。
関連記事:点眼薬は何日分?