これは2パターンあります。
1.瓶本体の目盛りを使う
2.キャップの目盛りを使う
それぞれのメリット・デメリットを挙げます。
まず1
こんな感じですね。水薬を全量瓶に入れた後、適当なところに線を引き、そこまで水でメスアップするだけ。
デメリットとしては、患者にとって不便であること。1回量を計るために何度も瓶を傾けねばなりません。
次に2
こんな感じですね。水薬を全量瓶に入れた後、適当な量の水でメスアップし、1回服用量をキャップにて示す。
メリットとしては、患者にとって便利であること。1回量を計るために瓶を傾ける回数は通常1回。
デメリットとしては、計算がやや難しく、調剤のスピードが遅くなること。
例えば以下のような処方。
ムコダインシロップ5% 7.8mL
分3毎食後 5日分
これを2の方法で調剤する場合。
まず全量は39mLなので、60mLの瓶を用います。1回量を整数にするため、3の倍数である9mLに合わせれば1回量を3mLにすることができますね。
(9-7.8)×5=6なので、メスアップに用いる水は6mL。全量39+6=45mLを15回に分けて服用するので1回量は3mLで間違いない(←答え合わせ)。キャップの3mLのところに黒マジックで線を引いて完了。
こうですね。
別段難しい計算をしているわけでは決してないんですが、薬剤師には数字に弱い人が少なくなく、素早く正確に計算できるメンバーでのみ構成されているチーム以外は、通常1の方法を取るのが無難かと思います。応援など人の入れ替わりが多い場合も向きません。
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