語弊があるのを承知であえて言うと、仕事のできる人≒仕事の早い人、仕事のできない人≒仕事の遅い人だと思っています。
もちろん「早ければ何でもいい」とは言いませんが、「巧遅は拙速に如かず」とも言いますし、早いに越したことはないのも事実ですし、遅い人の大半はクオリティも低いです。
そして、そんな仕事ができない(遅い)人の身の振り方(ないし扱い方)について、思うところを書きます。
例えば以下の表。
社員4人と、3つの仕事があるとします。数字はその人がその仕事を完了するまでに要する時間です。小さいほど早いわけですね。
見てわかる通り、Aさんはエース社員です。どんな仕事も誰よりも早い。
そしてDさんがいわゆるお荷物社員。何をやらせても誰よりも遅い。
もしあなたがDさんならどうしますか?
もしあなたが現場長なら、Dさんをどう扱いますか?
答えは、仕事3をする(させる)です。
仕事3は誰がやってもかなりの時間を要し、スピードの個人差が小さいからです。Dさんが仕事3を率先して受け持つことで、他の人が仕事1や仕事2に注力できる結果、全体の生産性が最大化され、Dさんの人材価値も最大化されます。
逆に最もやってはいけないのは仕事1。もっと早くできる人がいるし、スピードの個人差が大きいからです。Dさんが仕事1をやるせいでAさんやBさんが仕事3に取られるようなら最悪。「10かかるところ頑張って9にしました」とかドヤ顔で言ってきたら張り倒してやりたくなりますよね。
繰り返しますが、Dさんのやるべきことは「自分の成果の最大化」ではなく、「チーム全体の成果の最大化」なのです。となると、Dさんが仕事3を受け持つべきであることは数学的に証明できます。つまり正しい行動なのです。
結論。
仕事のできない(遅い)人が取りうる最適戦略、生存戦略は、「誰がやっても時間のかかる仕事を率先してやること」。要は雑用です。
もちろん、仕事を早くできるようになろうという努力は大切です。しかし既に社歴が長いor高齢などでその可能性が低い人はこの限りではありませんし、「即戦力」とはいえない新入社員も当面はこの戦略を取る必要があります。
といっても、仕事のできない人ほど自分の活きる道を見つけれず、死ぬ道に突撃している印象です。現場長がその方向に誘導するしかないでしょうね。
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