有効成分であるフェキソフェナジンに加えて、プソイドエフェドリンを配合。(塩酸塩とかは省略。)鼻閉に有効。
プソイドは、”偽”とか”似て非なる”という意味ですが、実際にはプソイドエフェドリンは、エフェドリンのジアステレオマーです。
さて、例によって私はディレグラ錠の存在意義に否定的です。
理由は3つ。
1.医療用医薬品は単味が基本
配合剤が多いOTCと違い、医療用医薬品は単味剤が基本です。別に法律で決まっているわけではありませんが、ある症状に対してこの薬を追加し、この症状は治ったからこっちの薬はやめて、というようにON/OFFができるのが医療用医薬品のいい点ではないでしょうか。
結果、不要な薬の処方を避けることで医療費抑制、副作用の回避が可能です。なのに最近は配合剤が相次いで発売、そのほとんどが存在意義に疑問符がつきます。ディレグラ錠もそのひとつ。
不要な配合剤発売は製薬会社の不当な儲け方の常套手段です。
2.アレグラ錠がOTC化された
昨年11月、アレグラ錠のスイッチOTC薬が発売されました。つまり処方箋がなくてもアレグラ錠を入手可能なわけですが、そこにプソイドエフェドリンを配合して医療用で出すというのはまったく意味不明です。
OTCだったのならまだわかります。プソイドエフェドリン自体OTCでよく使われる成分ですし、ディレグラ錠もOTCでよかったのでは?わざわざ医療用医薬品として薬価収載する意味がわかりません。
3.そんなことよりジェネリックはどうした?
昨年12月に発売が噂されていたアレグラ錠の後発医薬品、結局まだみたいですね。OTCとか配合剤とか好きにやればいいけど、後発医薬品の邪魔だけはしないでほしい。
関連記事:エパデールがスイッチOTC?それより後発品は?
心臓血管系の副作用があったり、メタンフェタミンの密造問題があったりのプソイドエフェドリン。患者の利益や医療機関の利便性、国の医療費問題を無視し、自社の利益にひた走るサノフィに悪印象を持たざるを得ません。
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