2013年5月29日水曜日

皮膚科処方でヨウ化カリウム丸50mgを1日12丸?


かなりマイナーな薬のはずが、某事件以来有名になったヨウ化カリウム。数少ない丸剤のひとつで、1錠ではなく1丸と数えます。どうでもいいですね。

正式名称はヨウ化カリウム丸50mg「日医工」。甲状腺腫には1日5〜50mg、放射性ヨウ素による甲状腺の内部被曝の予防・低減には成人1回100mg、のように使います。

ヨウ化カリウム丸50mg「日医工」 添付文書
http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/530169_3221002L1074_1_05.pdf


さてこのヨウ化カリウム、皮膚科から処方がきました。
こんな感じですね。


Rp1) ヨウ化カリウム丸50mg「日医工」 12丸
分3 毎食後 5日分


12丸、つまり600mgです。え、多すぎない?疑義照会すべき?
そして甲状腺腫や内部被曝の予防なわけないし、一体なんでしょうか?



これは結節性紅斑です。もちろん適応外処方。

結節性紅斑にヨウ化カリウムを1日300〜900mg(6丸〜18丸)投与すると、2〜3日で効果が現れ始め、10日で消失する。



なお、慢性気管支炎及び喘息に伴う喀痰喀出困難並びに第三期梅毒には1回100~500mg(2丸〜10丸)を1日3~4回、つまり最大40丸/日ですね。

ということで、12丸程度では過量投与に当たりませんのでご心配なく。


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