前回の続き。
2.ハイテク調剤機器
一番目を引く分野かと思います。全自動調剤ロボットや監査ロボットなど。将来法改正で薬剤師が不要になったときに活躍するのは彼らでしょう。
ただ、医療機器フォーラム行ってきましたでも書いた通り、現状ほとんどの薬局にとってはオーバースペックでまったくペイしません。まだまだ時期尚早かと。それを踏まえて過度の期待をせず見る分には楽しめます。うおーすげーロボットがそこまでやるかーみたいな。
湯山製作所のブースにお邪魔してみました。
【全自動PTPシート払出装置】ROBO-PICK
一見すると従来の全自動錠剤分包機ですが、コレ、実はPTP全自動払出機です。例えば28錠とか35錠とか、PTPのままロボットが調剤してくれます。
中のカセットはこんな感じ。端数もしっかり調剤してくれるとか。ただ、端数を優先的に使う設定なので、そのときどきで”取り方”が違うもよう。
月額24万で5年リースらしく、総支払額は1,440万円。もちろん値引き交渉次第で安くなるかもですが、さすがに同じ金額を人間に払う方がいいのでは。
そして、(海外ドラマでよく見るように)米国では薬はバラ錠で瓶に入っています。日本でもOTC(市販薬)では多くがそうなのですが、医療用では何故かPTPシートに入っていて、そのせいで全自動調剤は困難…のはずが、作っちゃいましたか。なんという技術力の無駄遣い。
【一包化錠剤監査支援装置】Tab Sight
一包化監査をロボットがやってくれます。錠剤の大きさや色をカメラで認識して監査を行うようで、技術的にはデジカメの顔認識の応用のような感じでしょうか?
気になったのは、分包機にこの機能を併せ持たせればハードをもうひとつ別に用意する必要はないのではという点。
【水剤分注機】miniAQUA
AQUA-ROBOの小型版。要するに”自動水剤調剤機”です。3年前にも見たので詳しい話は聞きませんでしたが、スピードは当然人間より遅い上、毎回調剤前に洗浄するのでロスが馬鹿にならない上、当然ながら高額。小児科の門前薬局でも導入はどうか、と思ったものです。
とはいえルンバは人間より掃除が遅いし高額だけど便利なので、将来的には変わってくるんでしょうね。このテの機械すべてに言えることですが。
iRobot (アイロボット)
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【投薬画像記録システム】EVINOTE
湯山製作所 EVINOTE
http://www.yuyama.co.jp/product/evinote_main.html
処方箋の画像と実際に渡した薬の種類と数量を記録できるシステム。明らかにevernoteをパクった名前がなかなかナイスですが、コンセプトに共通するところがあるしいいんじゃないかな。本家evernoteを使えば同じことができそうだけど(^^;
でもこうした記録が当たり前になれば、高齢患者の「薬足りなかったぞ」は薬局永遠のテーマが解決に向かうのではないかとちょっぴり期待。
まだ続きますよ。
メディセオ医療機器フェア2013神戸に行ってきました3