薬価改定が間近に迫っておりますが、毎年恒例の特許切れ医薬品の後発医薬品新発売ゾロゾロも間近に迫っております。2014年の6月です。今回の大型品目はディオバン、プレミネント、そしてブロプレス(一部?)。
日刊薬業
6月追補 ディオバン、プレミネントに30社超 ブロプレスAGも承認か
https://nk.jiho.jp/servlet/nk/gyosei/article/1226576370006.html?pageKind=outline
まだ少し日があるため情報はあんまりないんですが、この件関連で気になったことを雑記的にまとめておきます。
後発医薬品の薬価ルール変更、新薬の5割or6割に
以前はアレロック錠の後発医薬品、満を持して発売で書いた通り、「10品目を超えた後発医薬品の薬価は先発品の6割、それ以下の品目数なら7割」ルールがありましたよね。来年度からはこれをそれぞれ5割、6割とするようです。
今後発売される大型品目のジェネリックは「新薬の半値」に。中途半端な値下げだと価格メリットを訴求しにくいのでいい流れだと思いますが、薬局としては薬価差益減によるダメージをできるだけ軽減したいところですね。
関連記事:ジェネリック医薬品で先発品並の利益を出すには
AG(オーソライズドジェネリック)は普及するか?
「日本初のオーソライズドジェネリック」といえばフェキソフェナジン塩酸塩錠「SANIK」でしたね。これに続き「ARB初のオーソライズドジェネリック」とばかりにバルサルタン錠「サンド」を投入してくるようですが、武田薬品の子会社たるあすか製薬からもブロプレスのオーソライズドジェネリックが発売される気配も。
今後、こうした子会社によるオーソライズドジェネリック発売の流れが定着していくんでしょうか?そして薬局での銘柄選定の際に重要な基準のひとつになるんでしょうか?
個人的には(アレグラのときもそうでしたが)、「まったく考慮しない」あるいは「むしろ避ける」という方向です。「患者に説明しやすい、納得を得やすい」というのもわかりますが。
ちなみに「サンド」という名称ですが、ご存知の方も多いと思います。ノバルティスの合併前の片割れですね。後発医薬品部門としてブランドが復活しているようです。なにげにテバに次いで世界二位。でも日本ではランク外。
自社あるいは親会社の先発医薬品のジェネリックは発売しない会社が多い中、ノバルティスはカニバる気満々できましたね。その点では好感が持てます。採用するかどうかは別問題ですけど(^^;
関連記事:アレグラの後発医薬品の後発組が発売、薬価は先発の6割
そもそもディオバンどうなの?
例の一件以来、ディオバンの処方自体減ってたりしませんかね?徳州会なんかは配合錠も含めて完全に切ったみたいですし…
ココヤク 徳洲会グループ 「ディオバン」を採用中止、別のARBに
http://cocoyaku.jp/news/?action_news_detail=true&news_id=7324
小学館 (2013-11-22)
売り上げランキング: 3,867
売り上げランキング: 3,867
こちらによると、「ディオバン12.9%減 月追うごとに減収幅拡大」らしいですし。
とはいえノバルティスの会社自体に問題があったわけで、ディオバンの降圧効果に問題があったわけではありません。そういう意味ではむしろジェネリック普及には追い風かも?